作編曲家 山田悠人 公式Webサイト

大阪レコーディング大会録音音源公開

3月30日、31日に大阪でレコーディング大会を企画、開催(30日分31日分)したのですが、やっと全作曲家の音源の編集が終わりました。
その期間2ヶ月半…4月、5月に本業の作編曲の仕事が入っていて、なかなか手を付けることが出来ませんでしたが、やっと終わりました…

僕はこのレコーディング大会で2作品を録音、作風の違う2作品を編曲し、レコーディングしました。
ちょっと欲張り過ぎた気もしましたが…皆が勉強になったから良かったということにしています(笑)
是非お聴き下さい!
当面の間は僕の管理とします。
お問い合わせはこちらよりお願いします。

まず1作品目はラヴェル作曲の《クープランの墓[クラリネット6重奏版]》です。

1.プレリュード

2.フーガ

3.フォルラーヌ

4.リゴードン

5.メヌエット

6.トッカータ

全曲版

原曲はピアノ作品、作曲者自身による管弦楽版(抜粋)がありますが、ピアノ版の楽譜を基盤に、管楽器の特徴を活かしている部分は管弦楽版を参考に、編曲しました。
ピアノ版と管弦楽版は楽器の特性に合わせて、和声を変えたり、音を変えたり、新たなフレーズを加えたりと、若干の変化で編成の良さを引き出しており、編曲の勉強になります。
過去にサクソフォン5重奏版を編曲しており、当初はクラリネット5重奏版にしようかと思いましたが、楽器の特性に合わせて6重奏に変更しました。
おかげで、曲数が多く、最大編成よりも多く参加してもらったクラリネット奏者が総動員で取り組む事態に…
かなり原曲に忠実で難しい編曲でしたが、無事に終わりました。

2作品目は《弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』(ドヴォルザーク)[クラリネット4重奏版]》です。

1.Allegro, ma non troppo

2.Lento

3.Molto vivace

4.Finale. Vivace, ma non troppo

全楽章

サクソフォン4重奏、木管5重奏のアレンジが有名ですね。
この編曲は、僕がこの企画の提案し、準備等に尽力してくれたクラリネット奏者大畑卓也くんに「お礼にクラリネット作品を書くけど、何かクラリネット奏者側から編曲して欲しい曲を提案して!」と尋ねた所、この作品の編曲を提案されました。
既に、同じ編成でこの作品の編曲作品があるのですが、僕らしさを出そうと取り組みました。
その結果、やはり難易度の高い編曲作品となってしまいました…
弦楽四重奏をクラリネット四重奏の編成を活かせるよう、あの手この手で工夫をしました。

今回、このレコーディング大会で8作品19曲をレコーディングしました。
今回の取り組みが皆の実績、自信になればと思います。
もちろん、作曲家目線で言えば、どこかで演奏されて欲しいと思っています!

レコーディングの編集は、僕の本業との並行作業になり、量もかなりあって大変でした。
しかし、データには演奏部分だけでなく、楽しい様子は珍発言も録音されており、「楽しい時間だったなぁ」と思いながら、編集をしていました。

今回は、僕からの発案でこの企画を行うことになりましたが、自ら提案、主体性を持って行動する事は、プロになっても行わない(指示や提案を待ち続ける)人も多く、慣れないと大変です。
そして、参加する方々を引っ張っていく責任が伴います。
今回も多くの参加者が学生で、『提案に付いて行くだけだった』と言っている方もいましたが、一回り上の先輩として、提案と行動する姿から何か学んでもらえたらと思いながら企画運営してきました。

このレコーディング大会のご縁から、新たな仲間を加えて12月に演奏会を行います。
12月9日atアクア文化ホール(19時開演予定)です!
参加者全員で充実した演奏会が出来るよう、努めたいと思っています。
僕は新作2作品くらい初演します!

そして、共に音楽を楽しむ仲間に恵まれている事に感謝です!
今後も、仲間を大切にし、音楽活動を展開していきたいと思います!