私とYMDミュージック合同会社の関係性に関して

私が代表を務めるYMDミュージック合同会社は、おかげさまで2026年8月に創立10周年を迎えることができました。音楽業界は個人の優れた技術や感性を強みとするフリーランスが多く活躍する業界であり、弊社も10年間にわたり事業を継続してまいりました。一方で、代表社員である私個人の所有物として「山田の会社」と捉えられ、個人と法人の境界線があいまいな判断を求められる場面も存在します。

過去には、代表個人に対する直接のご相談として、目に見えない無体物である音楽関係権利(著作権等管理事業者への信託権利等を除く、出版権や二次利用権などの権利)の不行使のご要望など、本来は法人として慎重な契約・ガバナンス判断を要する事項に対し、私個人の判断のみで柔軟な対応を求められる事例がございました。しかし、「代表を務める会社」と「フリーランス個人」は法律・財務・社会的責任において明確に異なる独立した存在です。

例えば、私が作編曲した楽曲の著作権(一部例外を除く)につきましても法人であるYMDミュージックに譲渡しており、その管理や運用判断はすべて会社として行っています。そのため、創作者本人であっても代表者個人の一存で判断や変更を決定することはできません。

フリーランスは個人と事業体が一体で決定が迅速な反面、事業上のリスクを個人の財産で負う無限責任の構造を持っています。対して法人は、法律により認められた独立した「法人格」です。代表者に決裁権があるとしても、それは法人の合理的な利益や法令順守に沿った判断に限定され、個人の裁量のみで法人の権利利益を放棄することはできません。会社の判断や権利管理のあり方は社会的に大きな責任を伴い、それはひいては身近で大切なパートナーであるフリーランス音楽家の方々との取引や創作環境にも直接影響を及ぼします。

会社の資金や保有権利は、今後の事業継続や関係者への対価に充てる「法人の共有財産」であり、代表であっても不利益な条件を安易に受け入れることは法人の健全性を損ないます。弊社は今後もフリーランスの皆様の専門性を尊重しつつ、法人としての権利管理とガバナンスを徹底し、公正で対等な取引関係を維持してまいります。10周年を迎えられたことに感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。