作曲家 山田悠人 公式Webサイト

電子著作物(電子楽譜)の正しい使い方について

近年、タブレット端末やスマートフォンの普及によって電子楽譜を扱う機会が増えたと思います。情報社会の特徴として「短時間に品質を落とさずに大量に複製が出来る」「SNSや電子メール、大容量送信サービスを用いて、瞬時に大容量のデータを世界中に送信が出来る」といった事が挙げられ、便利な世の中となりました。しかし、楽譜データや音声データは著作物であり、それは著作権法によって保護されています。取り扱い方を気をつけなければ著作権侵害として罰せられる場合もあります。
弊社は電子(PDF)楽譜の販売をしており、電子楽譜をご利用の皆様に正しく利用していただきたいと思っていますので、特に電子楽譜の使い方についてご説明したいと思います。

電子楽譜の長所

電子楽譜には紙の楽譜(印刷楽譜)には無い長所がたくさんあります。以下に挙げてみます。

  • 経年劣化しない:データなので劣化しません。
  • 省スペース:紙と違ってかさばらず、保管場所に困りません。
  • 持ち運びが容易:保存容量の許す限り持ち運びができます。
  • 紙の楽譜より安い場合が多い:データ販売ですので、販売元は在庫保管などに関する経費を削減することが出来ているので、紙の楽譜より安い場合が多いです。
  • 印刷した電子(PDF)楽譜を紛失、または破損した場合は再度印刷して交換する事が可能です。
  • 譜めくりが容易:楽譜を次のページにめくる事が簡単です。画面に触れる、フットペダルを準備する、自動で切り替わるように設定しておく等これまでにない譜めくりの方法が挙げられます。
  • 楽譜に書き込みをするとか、表示を切り替える(PDFのレイヤ機能)など、楽譜のカスタマイズにも対応できる。
  • 暗い場所でも見やすい:画面が光っていますので、暗い場所でも見ることが出来ます。
  • 印刷して利用することも出来る:印刷に対応している電子楽譜ならば印刷することも出来ます。
  • 楽譜を拡大したり縮小したりすることが出来る
  • ダウンロード販売の場合、瞬時に手に入れることが可能:例えば、本番直前で追加の楽譜が必要になり、楽譜を買いにお店に行く時間がない場合、インターネット上のダウンロード楽譜販売サイトで購入すると瞬時に手に入ります。(DLmarketYMDミュージック店の場合、電子(PDF)楽譜が瞬時に手に入ります)

電子楽譜の短所

  • 端末による互換性:端末によっては読み取ることが出来ないといった互換性の問題があります。使用する前に端末に対応しているか確認する必要があります。
  • 精密機器として不具合が起きる可能性がある:誤作動、動作不良、熱や動作音、故障等が起きる可能性があります。特に本番前は正しく動作するかメンテナンスをする必要があります。
  • 身体への影響:タブレット端末を見続けることで目に疲労がたまる可能性があります。
  • 端末画面内でしか表示できない:例えば、机一面に楽譜を広げて見るということは出来ません。
  • データ消失の不安:例えば、機械の故障や操作ミスで一瞬ですべての楽譜が消失してしまった…ということが起きる可能性があります。
  • 電子楽譜に関するセキュリティや音楽著作権問題、正しい利用方法が知られていない:電子楽譜は新しく、データで扱うようになると紙以上に著作権侵害のリスクが高まります。また、情報社会ならではの著作権について知らなければ、知らずのうちに著作権侵害をしていたという事が起きるかもしれません。取り扱いには十分に気をつけましょう。

電子著作物の(電子楽譜)の正しい利用方法

このページにお越しの方は電子楽譜に関する正しい利用方法を知りたい、電子楽譜と音楽著作権の関係についてご興味ご関心がある方が多いと思います。
近年、電子楽譜が普及し、電子楽譜を販売する楽譜オンラインストアが増えたものの、正しい利用方法を説明するストアはほとんど見られません。
電子楽譜も印刷楽譜も同じ著作物ですあり、印刷楽譜で著作権侵害となる行為は電子楽譜でも著作権侵害となります。
楽譜の複製に関してはこちらをご覧ください。
それに加えて、電子楽譜ならではの利用方法もあります。
弊社は電子楽譜を扱う出版社ですので、電子楽譜の正しい使い方、電子楽譜に関する音楽著作権を説明したいと思います。

電子楽譜データを共有することが出来ませんが、印刷された楽譜を貸与する形で共有して演奏することが出来ます。
電子楽譜は購入した部数内で、ご購入者様が利用するために印刷する事が可能です。また、複数人数で演奏する楽曲の場合、電子楽譜データを印刷した楽譜をご購入者様以外の演奏者に貸与することが可能です。

著作権者の許諾を得ずに、電子楽譜を原本として、購入数を超える部数を印刷(複製)する行為(プルト増し)は出来ません
例えば、吹奏楽編成のように同じ楽譜を複数必要とする場合、人数分のデータを購入する必要があります。この点で著作権侵害をしないためにも、吹奏楽等の大きな編成の場合、電子楽譜を印刷楽譜のようなまとめ買いはせずに、個人で電子楽譜を購入した方が良いと思います。

電子楽譜データを著作権者の許諾を得ずに第三者(複数人数で演奏する楽曲の各演奏者も含む)に配布する事、共有する事は出来ません
電子データを端末から完全に削除するのは難しく、他の端末に移動する行為の多くは複製(コピー)と言えます。

メール送信やオンラインでのファイル共有サービスなどを用いた電子楽譜の受け渡しは「楽譜データの複製」となりますので著作者の許諾を得ずに行うことは出来ません
郵送だと手元に原稿は残りませんが、電子メールや電子メッセージの場合は送信済みデータとして残ります。つまり、電子メールを用いて楽譜データを送ることは複製となるので注意が必要です。

いかがだったでしょうか?
電子楽譜の使い方や電子楽譜に関する音楽著作権についての疑問が解決したならば幸いです。
情報社会の発展に伴い、電子楽譜も発展することが考えられます。
しかし、正しい使い方やモラルを守らなければならず、知らないうちに著作権侵害をしてしまったという事にはなってほしくないと願っております。
皆様も正しく電子楽譜を扱い、上手に活用していきましょう。
電子楽譜に関して疑問がありましたら、著作権管理団体や音楽出版社に問合せましょう。

音楽著作物の複製(楽譜のコピー)について